マリノスの伝統が生んだ喜田拓也選手のキャプテンシー!
マリノスは、強いだけじゃない、本当に良いチームだ!
横浜Fマリノスのキャプテン、喜田拓也選手はチーム第一で考え、プレーしている。
そのことを確認したいと、ルヴァンカップの準々決勝、コンサドーレに3-0に勝った試合のことから話をしてみた。ディフェンダーにけが人続出の緊急事態で喜田選手がセンターバックを務めた試合前、喜田選手はエドワルド選手に「死ぬ気で守るから」と言ったというが、どうしてそこまで献身的になるかと。「なりますよ、それは。勝ちたいし、チームの為になりたいんで、はい。」事も無げに喜田選手は即答した。
喜田選手の献身性、それは自然と身についたものだという。「何かきっかけがあったっていうよりは、積みあがってきたものかなとは思いますかね。そう思わせてくれるだけの仲間とかがいないと、そういう考えにはならないと思いますし、自分だけで培ってきたというよりは、回りの環境もそうさせてくれたし、自分も回りの為になりたいとか、その為に自分の出来ることをやりたいっていう考えになっていったのもある。」
生まれながらキャプテンのような喜田選手だが、その陰には苦しい時代の経験が生きている。「1年目、リーグ戦どころか公式戦、1秒も出れなかった。それでも全力でやって、いろんな先輩が声掛けてくれたし、そういう姿勢を見てくれて手を差し伸べてくれた。本当にかけがえのない時間だったし、そうやって苦しい経験している選手の方が、あの時こうだったなって立ち返れたり、壁にぶつかった時にあの時やれたから大丈夫って思えると思う。」
話しに出てくる手を差し伸べてくれた選手はマリノスのレジェンドだ。「中村俊輔さんとはプロ入って一緒にやらせてもらいましたけど、それこそ1年目の誰も自分のこと知らない、練習も入れません。試合も出れません。そんな若手にも目をかけてくれた。キャリアも人柄も違うし、響く言葉も違うと思うんですけど、僕が役に立てるのであればというか、全然響かなくてもそれはそれでしょうがないし、ただ自分はこう思うよとかいうのは話せればいいなと思ってたんで。」。かつての中村俊輔選手のように、喜田選手も若手にも気配り、目配りをしている。そして、いつか今の若手が喜田選手を真似る日が来る。良いチームには良い伝統があるのだ。
Jリーグ連覇を狙うマリノス、喜田選手は優勝の条件は分からないが、勝ち続けるチームはこういうチームだというのは見えて来たと言う。それはどういうチームかと尋ねたら、答えは「マリノスに来れば分かりますとだけ言っておきます。」そう、マリノスは連覇に相応しいチームになっているのだ。
モリタニブンペイ
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