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アンプティサッカー日本代表松崎佑亮選手

サッカー少年が右足を失って見つけたサッカーの夢。

松崎佑亮選手は諦めちゃだめだと教えてくれる片足のヒーローだ!

アンプティサッカー、直訳すると切断サッカー。四肢に切断障害のある選手がプレーするパラスポーツだ。日本代表・松崎佑亮選手は5年前に事故で右足を失った。それまで小学校2年でサッカーをはじめ、中学、高校とサッカー部に所属。高校卒業後も社会人チームに入りながら、出身の地元サッカー少年団でコーチを任されるなど、サッカー漬けの毎日だった。それが、肝心の右足を失う、そのショックたるやいかばかりのものか、想像すらできない。ただご本人は片足となってもサッカーを離れることは頭になかったらしい。車いすバスケットボールがあるんだから、サッカーもあるだろうと病院のベッドでネット検索をし、見つけたのがアンプティサッカーだった。「調べていくうちにシュートを打つところドリブル、パス、リフティングする動画が出てきて、自分もそこで、早く治療を治してやってみたいっていう気持ちになった。そこからは毎日のように動画をみたり、どういう人がいて、どこにチームがあるっていうのは、調べるのがもう楽しみになって。」その立ち直りの早さは驚くばかりだ。

ご本人曰く、「受傷してから、一番早くアンプティサッカーを始めた」その日から、松崎選手の目標はアンプティサッカーの日本代表となることになった。プレーを始めて4年。昨年トルコで開催されたワールドカップの舞台に立つ。「日の丸のユニフォームを纏って国家斉唱した時には胸にこみ上げるものがありました。」開会式にはトルコの名門フェネルバフチェのホームスタジアム。数万人の客席が満員になって大統領も臨席する開会式。ぐっとくるのもよく分かる。

松崎選手は2021年の東京パラリンピックの開会式にパフォーマーとして参加した。杖をつきながらボールを操る、文字通りアンプティサッカーを代表したパフォーマンスを演じた。そこでまた一つ夢が生まれた。「いつか満員の国立競技場でアンプティサッカーをプレーしたい。その時、どんな感情が沸き上がるのかが楽しみ。」聞いているだけでワクワクしてくる。

松崎選手は入院中からサンボマスターの『できっこないをやらなくちゃ』をよく聴き、試合前にも聴いているという。「自分が障がいを負って諦めかけていたところもあったのを、諦めちゃだめなんだぞ、戦うんだぞっていうところを自分に言い聞かせられる曲だなと思っています。」

サッカー少年はサッカーを諦めざるを得ないケガを負ったが、サッカーによって救われた。そして日の丸を背負い、今また、サッカーで新たな夢を見る。松崎選手に諦めちゃだめなんだと改めて教えられた。

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