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富士通レッドウェーブ・内尾聡菜選手

内尾聡菜選手のディフェンスは優しさだった!

誰かの為にプレーしたいを表現する内尾選手のバスケットボール人生。

富士通レッドウェーブ・内尾聡菜選手のプレーは、彼女の優しさが形になったものだった。キーワードは「誰かのため」。このキーワードは、内尾選手のバスケ人生を貫いている。

そもそも小学校4年生でバスケットボール始めたころから、中学、高校、進学の節目節目で辞めたいと思っていたという内尾選手。それを踏みとどまらせたのは、女手一つで育ててくれる母親への想いだ。「自分の才能があるからとかじゃなくて、本当に親孝行の為に続けてきた。母子家庭なので、お母さんが楽になる方向っていう視点で続けてきました。」

富士通からの誘いを受けた時もバスケットボール選手になりたかったわけではなく、判断基準は、やはり母親にとってどちらが楽かだった。「将来の夢はトレーナーさんだったんですけど、先生に、専門学校は大学よりもお金がかかるよと言われて、ならば私の今の最善な道はこっちしかないっていう感じでした、正直。」バスケットボール選手になりたいという強い意志が無くても、名門富士通のレギュラーになれているのだから、その才能たるや、何をいわんやである。

バスケットボール選手になってからの内尾選手の大きなモチベーションはファンや友人への想いだ。宝物はファンや友人からの手紙。それを手紙ボックスとよぶ箱に入れて、時折見返す。その手紙から元気貰い、この人達の為にも頑張らないとと、改めて思うのだという。

そして内尾選手の代名詞ともいえるディフェンスも「誰かのため」が表出したもの。町田瑠唯選手や宮澤夕貴選手が「キラ(内尾選手)は数字的には目立たないけど、チームへの貢献度は本当に大きい。キラのディフェンスは凄い。」大絶賛する内尾選手のディフェンス。当の本人も「目立ちたいとかは思ったことはないです。本当にチームが勝つ為に自分の役割を全うする。気付けば誰かのためにということが大きなモチベーションになっている。」と言う。

性格がプレーに出るというのは、アスリートの常だが、これほど「優しさ」が、プレーに、選手人生そのものになっているのは珍しいのではないだろうか。パーソナリティを知って、応援したくなる。内尾選手は、強くそう思わせる選手だった。

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