陸上女子七種競技をメジャーに!
大玉華鈴選手は陸上を続けられなかった仲間の分まで結果にこだわる!!

陸上女子七種競技は面白い。200m走、800m走、100mハードル走、走幅跳、走高跳、砲丸投、やり投を1人でこなし、その合計点数で順位を決する、過酷な競技で勝者はクイーン・オブ・アスリートと称えられ、欧米では人気種目だ。
杭州2022アジア大会の日本代表大玉華鈴選手の弁を借りれば、「本当に最後の最後まで誰が勝つか分からない。予選も無いので、出場者全員が、もちろん棄権することなければ七種全てやるので、選手1人1人のドラマだったり、私達ライバル同士だけど助けながら、七種みんなで頑張っていく姿だとか、やってる選手達ももちろん楽しいですし、面白いんですけど、見ている人も本当に最後まで何が起こるか分からないので、ハラハラドキドキする種目かなと思うので、そういうところは七種にしか感じられないところかなと思うので、是非一度は会場で、生で七種目を見ていただきたいです。」
まさにそう。「選手それぞれに得意種目があり、選手によってポイントを稼ぐ場所、点数を取る種目が違うので、本当に順位の変動が1種目ごとに大きくあるので、1日目上位にいたのに2日目に下位にいるとか。1日目全然上位争い食い込んでいなかったのに、2日目上位に入っているとか全然あり得る話なので、そこもやっぱり他の競技にはない面白さじゃないのかなという風に思いますね。」
と見どころ満載なのだが、日本ではマイナーの域を脱しない。十種、七種は日本選手権も別の日程、別の場所で開催される。マイナー競技の宿命として、競技を続ける環境が少ない。大玉選手によれば、競技を続けたくても続けられなくて、辞めていった選手も多いという。大玉選手もなかなか所属先が決まらなかったが、女子サッカーチームの日体大SC横浜と新富士病院グループによる総合型地域スポーツクラブ日体大SMG横浜が陸上部を作り、大玉選手は所属第1号として競技を続けることができた。そのことを恵まれているという大玉選手は責任も感じていた。「今自分が出来ることは競技結果を出して、皆さんに恩返しすることかなと思っているので、結果にはこだわって、プレッシャーもひとつ頑張る源かなと思っている。」
フェンシングしかり、カヌーしかり、たった一人の選手の活躍が競技の認知度を飛躍的に高めた。大玉選手にも後に続く後輩たちのためにも、活躍が期待される。まずは9月23日に開幕する杭州2022アジア大会だ。がんばれ大玉華鈴選手!
モリタニブンペイ