横須賀が生んだバスケットボールの天才少女・奥山理々嘉選手の本当の伝説はこれからだ!
夢と目標、アスリートに話を聞くときによく出てくる言葉だ。日本代表になりたいは夢でも、それが日本代表になることが目標となった瞬間に、そこまでの道筋やクリアすべき課題がより具体的になる。小学校4年生でミニバスのコーチに「あなたは日本代表になりなさい」と言われた奥山理々嘉選手。コーチは才能はもちろんだが、試合時間残り1分でルーズボールを必死で拾いにいき、膝をついたままシュートをして同点ゴールを決める小4の少女にトップアスリートに不可欠な勝利への執念と大舞台の大事な場面でシュートを決め切る強さを見出したのだろう。
日本代表には高校生で選ばれたが、選ばれるだけでは目標を達成したことにはならない。奥山選手の目標はあくまでもオリンピックに日本代表として出場して活躍することだ。それはミニバスのコーチや高木先生や、仲のいいお兄さんはじめご家族、友達、みんなが奥山選手に託した夢を達成することでもある。
あと何が足りないのか。奥山選手は日本代表と言われて、才能に慢心することもなく、奢ることもなく、素直に本当に素直にその目標を追い求めてきた。「人間的に本当に良い子」と高木監督がおっしゃるのがよく分かる。厄介なのはこの人間的な美徳が高木先生には少し物足りなく映っていたことだろう。高木先生の言う「図々しくなりなさい」は、「あなたは日本代表のエースを目指しなさい」と言い換えられるかもしれない。つまり、エースであるハイスコアラーは自分を通すことが許されるのだ。
もっとシュートを打ってもっと点を決めて、日本代表を勝利に導くシュートを決める。みんなの期待値が高い分、要求も高くなる。図々しさは素直な奥山選手の本質と対局にあることかもしれないが、奥山選手はそれも一つの課題として、素直にクリアしようとしていた。本当に良い子なのだ。応援せずにはいられない。
横須賀が生んだ衝撃の才能の伝説はまだまだ序章。本物の伝説を日本バスケットボール史に残して欲しい。がんばれ!奥山理々嘉選手!!
モリタニブンペイ