スポーツジャーナリスト、佐藤俊とモリタニブンペイが、毎回、旬なアスリートにインタビューするスポーツドキュメンタリー。
強みは機動力と取材力。長年、野球、サッカー、バスケットボール、陸上、水泳、卓球など幅広く取材を続けてきた
二人のノウハウと人脈を生かし、スポーツの本質に迫ります。
ケガや挫折、様々な苦難をものともせず挑戦を続け、夢を追い続けるスポーツヒーローの姿通じて、
リスナーの皆さんに元気と勇気をお届けしたいと思います


BMXの畠山紗英が東京五輪でのメダル獲得へ使命感。「出るだけでは意味がない」という理由


BMXの未来へ 

環境を作るパイオニア畠山紗英選手


アスリートを取材していると、子供の頃、親がどんな環境を与えるかが、いかに大きいかをよく実感する。親が好きなスポーツは何だったか、また何のスポーツを習い事にしたか。始める年齢は、兄や姉がいるか、いないかも大きく影響する。

畠山紗英選手は、それが自転車競技BMXレーシングだった。3人兄弟の末っ子は、2人の兄を追いかけて、自転車に乗り始めたのはなんと2才半。4才で初レース、小学生になると日本各地のレースで優勝を果たす。早熟の天才は、幼い頃から環境が与えられていた証でもある。

競技への熱は本人の好きが源だが、その成長には家族のサポートという環境が欠かせない。特にマイナースポーツは。畠山選手も毎週末、お母さんが運転する車で何時間もかけて練習場へ通っていた。時には車中泊することもあったという。そして家族の愛に支えられて実力をつけた畠山選手は自ら環境を切り開いていく。

14才のクリスマス、世界のエクストリーム系スポーツの王者、レッドブルとプロ契約を手に入れる。そのエピソードが洒落ていた。「クリスマスにお母さんから買い物に行こうと言われて、連れていかれた先がレッドブルのオフィスだったんです。ロビーに大きなクリスマスツリーが飾られていて、その下にプレゼントの箱が置いてあって、『開けてごらん』と言われて開けたら、レッドブルのロゴの入ったヘルメットが入ってたんです。嬉しくて泣きました。」彼女と家族の夢がひとつ叶ったのだ。

レッドブルとの契約は活躍につながり、彼女がターニングポイントというスイスのワールドサイクリングセンターに活動拠点を移すことになる。世界最高のトレーニング設備と最高のコーチ、スタッフが揃う、自転車のトッププロ養成所が、さらなる飛躍へと、オリンピック代表へとつながっていったわけである。

畠山選手が世界へ扉を開ける過程で、彼女は周囲の環境も変えていた。地元寒川町には、BMXが楽しめる「パンプトラックさむかわ」が完成。オリンピック代表になった畠山選手を町をあげての応援態勢も作られた。

今月8日、イタリアベローナで行われたBMXレースのワールドカップで、畠山選手は3位、日本人として初めて表彰台に上がった。彼女が言う、「BMXを広める為にも、オリンピックで金メダルを獲りたい」という言葉が、現実味を帯びてきたのである。もし、畠山選手が金メダルを獲ったら、BMXを取り巻く環境は激変するだろう。そして、彼女に憧れる少年少女がBMXを始めることになる。親子さんに環境を与えられたパイオニアが、次の世代に環境を与える。そんな大きなドラマを見たいものだ。        

                    モリタニブンペイ


佐藤俊

モリタニブンペイ

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