柔道スタイルも思考も攻めの姿勢を貫く永山竜樹選手が見据えるのは、パリの金メダルだけだ!

何事も攻める姿勢を忘れちゃいけないんだな、永山竜樹選手の話を聞きながら気づかされた。
オリンピックでメダルを獲ることより難しいと言われる柔道の日本代表、男子60キロ級の代表争いは東京オリンピック金メダリスト髙藤直寿選手がリードし、永山選手は崖っぷちに立たされていた。そこで人として成長する為に取った行動がフランス・パリへの武者修行。そのパリで行った子供を集めての柔道教室で「一本を獲る日本の柔道が好きなんだ」と言われた。この一言で永山選手は果敢に一本を獲りに行く自分の柔道を思い出したという。「自分は調子を落としている時期、負けちゃいけないと思って守りに入るような柔道をしちゃってたと正直思った。守りに入ると相手のペースになりますし、それが攻めの柔道っていうのを思い出して練習をやると楽しいし、モチベーションも上がったと思います。」
永山選手は柔道のスタイルだけじゃなく、考え方も攻めの一言だった。永山選手は男子最軽量の60キロ級でも小柄な方だ。リーチの長さは、組み合う時に先に持たれるなど不利になることもある。しかし、永山選手は「大きい選手よりスピードもテクニックも使い易い。全体的に不利だと思うんじゃなくて、こっちにも分がある戦いがあると常に考えています。大きい選手とやる時のメンタリティは、これで小さい自分が、大きい選手に勝ったらメチャクチャ格好いいなとか、会場めっちゃ沸くだろうなとか、そっちにメンタル持っていけたら、たぶん小さい選手もメンタルでは優位に立てるのかなと思います。」ポジティブシンキングよりも上、考え方が攻めている。
日本の柔道選手が皆そうであるように、永山選手も幼いころからオリンピックの金メダルを夢見てきた。武者修行でパリの予習は完璧だ。苦しい代表争いを経て、迷いもない。自分らしい一本獲る柔道で金メダルを。一番メダルを掛けてあげたいご家族の為、そして代表争いに負けた直後に「頑張れよ」と声を掛けた高藤先輩の為にも、夢叶えて欲しい。頑張れ、永山竜樹選手!
モリタニブンペイ