古谷ちなみ選手は、元気で真っ直ぐ!古谷キャプテン率いるNECレッドロケッツは期待できる!!
「声、枯れててすみません。」NECレッドロケッツの新キャプテン古谷ちなみ選手は会って開口一番、そういった。長年、コートの中で声を出してきたからということだったが、声枯れは古谷選手の元気とキャプテンシーの勲章だった。
本人はキャプテン就任にあたって少し不安があったり、口下手で自分の気持ち話すのが苦手だったというが、謙遜が過ぎる。母校・神奈川県立伊勢原高校では、18年ぶりに春高バレーに出場した代のキャプテン、古谷選手は伝説となっていた。古谷選手が試合で巻いたハチマキは今も大切な試合でエースが付けるお守りになっている。勝つチームのキャプテンとはとの問いに、「大事な時に私、結構キャプテンでエースっていうところをやらせていただくことが多かったんですけど、打ってても決まる気しかしないっていう気持ちになる時があるんですよ。そういう時はバシバシ上げて貰って決まるところがあったりとか、これはキャプテンだからとかじゃないかも知れないんですけど、私が体感したのはそういうところですかね。」こんなに頼りになるキャプテンはいない。
頼りがいのある古谷選手の武器は跳躍力を活かしたバックアタック。「試合になるとアドレナリンか何かでいつもよりちょっと飛んじゃって、セッターを困らせちゃったりするんですよ、あれっいつものトス上げてんのに何か飛んでるから低く感じているよねみたいな。」その滞空時間の長さは、スローモーションの世界を生み出す。相手チームのブロッカーが降りていくのが見えるという。
古谷選手の座右の銘はマンガ『宇宙兄弟』の主人公の「本気の失敗には価値がある」という言葉だ。「本気でやるから失敗に価値が出来るって言うか、本気でやったことに限るっていう、そういう失敗に価値がある。中途半端にやっても全然次には繋がらないっていう風に自分の中で捉えていて、だから何事もやる時は本気でやろうっていう風に思えたのは、この言葉に出会えたからかなってのはあるので、是非何事もやる時は本気でやった方が絶対にミスしても次に繋がるなっていう価値のあるミスになるのかなっていう風に思う。」どこまでも真っ直ぐな古谷選手だった。
最後に聞いた「今シーズン、困ったら全部私に上げろということですね?」
「はい!」
今シーズン、古谷キャプテンに率いられたNECレッドロケッツ、期待できそうだ!!
モリタニブンペイ